6/30/2005

Google flies, A9 walks

そういうわけでUdi Manberの発表はA9.com Maps (Beta)でした。

Google Maps/Google Earthが空を飛ぶなら、A9は地上を歩く(走る)ってことで。あとはAPI、ってか。周回遅れな気がするんだよな...。

6/29/2005

Generics Considered Harmful

Ken Arnold's Blog: Generics Considered Harmful

Two words should be enough. I concur. I'm too stupid to understand covariance and contravariance. I can't be smart enough to understand them, and I don't want to waste my time trying to.

6/28/2005

A9

O'Reilly Where 2.0 ConferenceでUdi Manberがしゃべる内容。
: "A9.com drove the streets of ten major U.S. cities, taking 20+ million photos of storefronts. Udi Manber, CEO of A9.com, shows how they did it, and how they allow users and business owners to upload their own photographs. At the end of his presentation, Manber will unveil a new A9.com location- related service.
!!At the end of his presentationっていっても、High Order Bitsの一部で持ち時間は15分しかないんだよね。発表ってなんだろ。

いわゆる一つの目標

The Success of Gnomedex Sponsorship
We strive to go beyond mere banner placement - and we don’t sell content.
それだ、そういうことだ。ギークなイベントってのはそうじゃなきゃ。

Webサービス論

吉松史彰のWebサービス論【第1回】(1)
ということで、昨年終わりごろ書いた日経バイトでの連載がオンライン公開されました(要ユーザー登録)。最初のほうだけ読んでもただの歴史振り返り企画にしか見えないので、順次公開されてからまとめて読んだほうがいいと思いますけど。

6/27/2005

自社独自のRSS

なんかちょっと前にタイムスリップした感じ。
LonghornがRSSをサポートは嬉しいが、ちょっと待ってほしい
RSS/Atomフィードを情報伝達のベースとして、現在サイボウズではポータルの開発を進めています。従って、MSのこの発表は歓迎したいのですが、自社独自のRSSというのはやめてもらいたいなあ。
RSSはそれ自体標準なんだからXMLとして利用してはならない、とでも言うんだろうか。

AtomとRSSが今後どうなるかという話は確かにあるんだけど、RSS+WebDavでAtom Feed+Atom PPと同じことできるんじゃないの?って話もあるしなあ。
たまには黒子に徹して、業界標準に従ってみるという選択肢を採択する勇気をもたれたらいかが?、と思うのは僕だけでしょうか
なぜ業界標準であるRSS以外にAtomをサポートするんでしょうかね?って思うのは僕だけでしょうか?AtomはOKでRSSへのXML要素追加が不可というのはよくわからん。Atomのほうがよっぽど自社独自フォーマット再生産に近いと思うんだけど、そのAtomは盲目的にサポートするんでしょ。変、っていうかいまだにMS=悪の帝国みたいなステレオタイプ持ってる人っているのね。

追記:Atom 1.0はもうすぐ出るって

6/23/2005

社内ミーティングの公開?!

はてなが毎朝のミーティング内容(の一部)を公開した。これまでは正直言われているほどはてなに狂気を感じたことはなかったけど、いやはやこれは...。

しかもはてなアイデアの内容を検討する部分を公開するという。僕ははてなユーザーじゃないからホントのところはわからないけど、アイデアの投稿者にとっては一種はてなに自分が面接されているような場面なのではないかと想像してしまった。面接を公開されるってどういう気分だろう。まあそんな大それたもんじゃないのかな。

いっそ、今朝のものよりも、これを決めたミーティングの内容を聞いてみたいものだ。それともミーティングなんかなかった(あるいはみんな同意、以上終了だった)のだろうか?

6/22/2005

買い物でストレス解消

...できないからウィンドーショッピング。 くそー余計ストレスがたまったYO!
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6/21/2005

はてなGuess for IE Lovers with Turnabout

はてなGreasemonkeyってことで(?)、はてなGuessをIE+Turnaboutで動くように改造したユーザースクリプトを作ってみました。はぁ、なにやってんだ俺。

ひどいパネルでした

CNET Japanのイベントに終日出席してみた。

AskJeevesの人の話は、知らなかったので面白かった。司会者が質問させてくれなかったので、お開き後に「APIは提供しないのか」と質問しにいったら、「ウチはまだ小さいしエンジニア数も少ないので、GoogleやYahooのようには対応できない。まあ考えないではないけどね」と、要するにまったく計画なしという返事。AskのアルゴリズムがAskへの少ないトラフィックからしかアクセスされないのはもったいないと思うんだけどなあ。

Yahoo(ex.Inktomi)の人は物腰柔らかながらとっても緊張していた感じ。まあわかってる内容がほとんどだったんで、適当に流す。なんでYahoo Search Betaの発表しなかったんだろう?

Overtureの人の話は、プレゼンとはこうあるべきだという教科書のようだった。誰にこの話を届けたいのか、何を持って帰ってほしいのかをはっきりさせ、そこから論点がブレない。イタリアン(?)な熱さもグッ。ただし僕はその話を届けたい対象には入ってなかったので、内容は正直どうでもよかったみたい。

さて問題のパネルディスカッション。モデレータが何を質問したのかぜんぜんわからない。あとマーク氏って!フレッチャー氏かマークかどっちかにしてくれ!最初の「パネルの4人の立ち位置」みたいなプレゼン、内容がないよー全然。RSS広告社はRSSはHTMLの代替フォーマットくらいの勢いで宣伝だけしてるし(RSS広告をどうやって表示するんですか?というまっとうな問いに「は?表示?見てのとおりのGoogle AdSenseモドキのUIですけど?」みたいななんともズレたお返事をされていた)、Bloglinesは「RSSとビジネス」という議論はしてなかったし、ドリコムにいたっては、RSSはメタデータだといってみたり、RSSはメルマガの代わりだといってみたり(いや、もしかするとメルマガはサイトの更新通知でしかないという意味だったのかもしれない)と、なんともおかしな進行なので、いい加減ムカついて質問の機会をうかがっていたら、最後の最後に手短に、みたいな感じでやっとチャンスが。RSSはメディアなのかメタデータなのかって質問を投げ込んでみた。それもごていねいに「メディアなら広告が乗るのは理解できるけど、メタデータなら理解できない」と論点まで設定して。結果は案の定、もっともこういう質問への対処に慣れていて、適当にあしらってくれそうな伊藤さんだけに回答が託され、伊藤さんはリンク先のような伊藤さんの回答をした。それでまとまったことにしておしまい。ひでーよなんだそれ。この議論をすべきなのはRSS広告社 vs Bloglinesでしょうが。伊藤さんをこんな場所であんなふうに使いやがってもったいない!って僕が言うことじゃないけどさ。

SixApartの関さんは足を折っていたようだ。宮川さんのFlickrを見ると、日曜日に茅ヶ崎でBBQをしていたようなのだが。

最後にGoogleがGoogle Earthのデモをして、おそらく今日ブログにあふれるであろう感想エントリをすべてさらっていく腹積もりを見せ付けた。Ask.jpの地道だが有効なニッチ戦略もGoogle Earthの見栄えの前には風前の灯か。にしてもGoogleの人が寿司が食いたいというたんびに聴衆が爆笑していたのはなぜ?

結論:今日のはたぶんマーケッター向けなので、同じ顔ぶれ(企業名ってことね)を集めた技術イベントをやっておくれ。いや、やってやるから見てろ>誰

6/19/2005

McDonald = Son of Donald

そういえばこないだイギリス在住の同僚に聞いた話。McDonaldってDonaldの息子っていうOriginを示しているんだって。さらに、O'ReillyはReillyの息子ということで、McとO'はまったく同義なんだって。

詳しい話をこちらのScottishHistory.comで発見。O'はIrishで確定、McはScottishにもIrishにもいるんだってさ。へぇー×20でした。

6/18/2005

TよりCやIへ集中するためのWebサービス

株式会社セールスフォース・ドットコム 宇陀社長へのインタビューより
宇陀氏
 私は、IT(インフォメーション・テクノロジー)革命という言葉に疑問があります。Windows 95の登場は、確かにIT革命だった。だが、その後をドライブしてきたのは、まぎれもなくCT(コミュニケーション・テクノロジー)革命であり、その最たる例がインターネットです。インターネットの劇的な進化と普及が、いまのITを支えている。そして、これからは本格的にITC革命という時代に入ってくる。ただ、ここで気をつけなくてはならないのは、「T」にフォーカスするのではなく、「C」や「I」にフォーカスすることです。ここにフォーカスしない限り、マネジメントは変化しない。当社が提供するビジネスモデルは、経営者が、Tの部分に振り回されるのではなく、本来マネジメントが求めているCやIの強化という部分に力を注ぐことができる。その点では、少しずつ当社が提供するモデルの意味やメリットが理解されはじめてきたといえます。どこかに出かけるのに、自家用車を買うという手もありますが、タクシーで出かければ、手軽に済むし、ガソリン代や保険料、駐車場代などは気にしなくて済む。ITにも、これと似たような選択肢が用意された、という認識が少しずつ定着してきたのはないでしょうか。
なるほどすばらしい。Tは、それにフォーカスするべき専門家に任せればよい。多くの利用形態で自家用車ではコスト対効果が見合わないことにそろそろ気づくべきだと。タクシーにはリスクもある(緊急時に手元にないとか、5人で乗りたいのにワゴン型が来ないとか)けど、それらのリスクとコストとの兼ね合いをまじめに計算してこなかったのではないかと。リスクは有無ではなく大小ではかるべきなんだよね、と勝手に読んでみました。

6/17/2005

Your time is limited, so don't waste it living someone else's life

... "and most important, have the courage to follow your own heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become."

Steve Jobsがいいこと言った。こりゃ間違いなく俺に辞めろって言ってるな(w

Amazon.com10周年記念イベント

すっぱ抜かれてる。
Amazon plans Bob Dylan, Norah Jones concert
くっそー、行きたかった。Norah Jonesが僕(の属している会社の親会社)のために来てくれるってのに。

FeedBurner も API

FeedBurnerAwareness APIを公開してた。

これもFlickrなんかと同じように、HTTP GETでパラメータ渡してXMLを戻す形式。RESTの理想は理解するけど、やっぱわかりづらいし敷居が高いってことなのかなぁ。Web is all about reachだとすると、アベレージな開発者にリーチするにはこの方式が適当ってことなんだろう。さてさてどうなることか。<何が

Musical Baton

なんと、naoyaさんからMusical Batonまわってきた


Total volume of music files on my computer:(今コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)

3.47GB。このままiTunesで行くのか、迷いの現れた数字ですな。


Song playing right now (今聞いている曲)

What Am I To You by Norah Jones


The last CD I bought(最後に買ったCD)

Foo Fighters の In Your Honor (日本版。だってUS版はCCCD。)


Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me:(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)

えーっと、次の人ってどうやって指名するのかなぁ。トラバうてないし。まあここ読んでないかもしれないけどいっか、ってことで以下の5人を。よろ。



特に最後の人!3日坊主になってますよ!

6/16/2005

亡国のイージス

今さら読んだのですが、とにかく泣ける泣ける。元々映画版海猿をはじめ男の制服モノにとことん涙腺を刺激されてしまう僕ですが、身近にものすごく先任伍長をイメージしてしまう人がいて、その熱さと優しさにまた泣ける。

ただし!映画は見ないぞ。真田広之じゃないだろう。寺尾聡も違うな。中井貴一はよかろう。でも真田広之じゃないだろう。

おめでとうHideo Nomo

Hideo Nomoが日米通算200勝を達成

野茂は僕のヒーローだ。たまに似てるとかいわれることがあって、95年にLAにいた友人にもらった野茂Tシャツを着てたら、おっさんにTシャツと顔を交互に指差されて不思議顔されたこともある(おいおいこんな貧弱な体で90マイル投げるわけないだろ)。悪い気がするはずがない。

寡黙な職人。ゆるぎない信念とそれを追い求める着実なステップ。一方で友人を思いやる温かい心。彼には男が惚れる要素がすべて詰まっていると思えてならない。Hide-o!

甦るWeb 2.0

...とか言って自分にexcuseを与える(笑)。

伊藤さんのWeb 2.0の解説には異論ありません。*この*Web 2.0が死んだとは思ってないでーす。

6/13/2005

MSのプロ向け画像編集ソフト?

マイクロソフト、アドビの牙城に照準--プロ向け画像編集ソフトを公開

画像編集。。。いやあ、そうじゃなくてポイントはここなんじゃないの?
Microsoftによると、このソフトウェアは、ピクセルベースのペイント機能と、ベクターグラフィックス機能の両方を持つという。
(強調は私)

Busmonsterが百式されている

つい先日までベータで、AmazonのIPからしかアクセスできないようになっていたBusmonsterが、公開直後に早速意識内検索というタイトルで百式されたようだ。先週シアトルのダウンタウンでさんざんバスに乗った僕が、このサイトにどれほど助けられたことか。シアトルがあっという間に知ってる街に変わるんであります。

バスのルートと停留所、各バスの現在位置に加えて、シアトルにたくさん設置されている、traffic camの現在映像まで見ることができる。こんなスクープもあるくらいで、Google Maps、目が離せません。っていうかがんばれA9。

なんて思ってたら、
こんなニュースもありまして、ますます混沌としてまいりました。

6/12/2005

annotate google for Greasemonkey compatible IE dlls

Turnaboutも出たことですし、スクリプトはこちら

TurnaboutでもTrixieでも動くはずです。動かなくても怒らないでー。

いや、ま、一応ウチも。。。

情報を秘密にして維持できる優位なんかタカがしれてるわい。そのとおりでございます。耳がー。

いやま、一応ウチもこれとかとか、ほんのちょっぴりあるんですよね、外に出てる内部情報が。まあどれもこれもいまひとつつかみどころがないですけど。

ただ、それは誰にとって「情報」なのかという視点ははずせないかなと。うちのお客様にとってMasonとかLinuxとか、はたまたサーバーの台数とかエンジニアの人数とかは情報ではないので、お知らせしても意味ないわけで。何をお知らせしたって発売日に届かなきゃクソで発売日前に届くと神なわけですよ。

っていうのが今までの真実だったわけですが最近じゃウチのお客様の中にはそっち方面を情報だと思う方も増やそうとしているわけで、悩ましーですなぁ、と中途半端におわ

6/08/2005

Ajaxの「本質」?

Ajaxの本質、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」のススメ

全体的にDisagreed.
>> 最近、「これからのウェブ・アプリケーションはAjaxだ」という声を良く聞く。
え。聞かないよそんな声。そんなこといってるのは四文字熟語大好きマーケッターと、コラムの締め切りに追われてネタがない記者だけでしょ?ってまあそれはいいとして、これって、こないだのAdam Bosworthの話(を受けて、だよね?全然出展が書いてないけど)を取り違えてると思う。確かこの5点に関するスライドをAdamが示して説明していたような。<誰かConfirm please。

まず第一に、これら5点は自明でもなんでもない。自明ってのは証明する必要がないってことでしょ?証明されてないと思うけどな。
(1)アプリケーションの明示的なインストールが必要ない。
それはそうだけど、それはWebアプリケーションの「本質」ではないでしょ。だってインストール・レスなこと自体はaccidentalじゃないか。たまたまいまどきのPCにプレ・インストールされてるだけ。Firefoxは明示的なインストールが必要でしょ。Greasemonkeyもそう。本質は、Web上にあるデータにはどこからでもアクセスできるってことの方で、アプリをインストールしないこと自体が本質なわけじゃない。
(2)サーバーとの通信を非同期に実行することにより、通信遅延によるUIのブロッキングを避ける。
これはAgreed。ただし、今Ajaxだ!といわれているサイトのほとんどはこれをあまり重視していない。いくらAにしたところで、返ってくるデータを待たないと次の処理に進めないようでは、Aの意味が全然ない。Ajaxを自慢するアプリやライブラリでAの部分を実装するものはまれ。
(3)サーバーとのやり取りは、RPCではなく、メッセージで行う。
Disagreed。まず、ネットワーク遅延云々という話は要するに送受信するデータ(ひいてはエンドポイントが持つ公開機能)の粒度のことを言ってるようにしか読めないが、粒度とRPCやMessagingといった作法とは直接関係ない。RPC(あるいはシームレスプログラミング)という言葉が代表するのは、実行環境ロックインのこと。RPCのシステムは、実行環境がクライアントとサーバーで共通であることを暗黙の前提とする。DCOM然り、CORBA然り、RMI然り。Bosworthが言っているMessagingとは、単にメソッド呼び出しの粒度を大きくしましょうなんて話ではない。RPCヘッダーの内容を読み取れないシステムでは、データが役に立たないような実行環境の固定化を象徴する言葉がRPCで、そうではない、ヘッダーはトランスポートのためのデータ、ボディは最終受信者のためのデータという具合に処理できるかどうか、それがメッセージングという言葉の意味だ。粒度が粗いとかいう話は、この前提から来る副産物に過ぎない。
そして、RPC vs MessagingなどAjaxの本質でもなんでもない。GmailやGoogle MapsがもしAjaxなんだとしたら、これらのアプリがやり取りするデータは高度に最適化され、完全にこれらのアプリに閉じている。ヘッダーとは無関係にボディを読めるようにするという話と、これらのアプリの作りは全然マッチしていない。また、仮にこれがタイトルをミスっただけで実は粒度の話なんだとしても、これらのアプリは実はフロントとバックとの間でやり取りされるデータサイズを小さくする(=粒度が細かくなる)ことで最適化しているように見える。
(4)データ・バインディングはサーバー側ではなく、クライアント側で行う。
これはAgreedなんだけど、以下で述べるようにこの筆者の論旨とかみ合ってないと思う。
(5)UIにインテリジェンスがあり、ある程度はサーバーに戻らずにユーザーとやり取りをする。
「インテリジェンス」「ある程度」...これが自明だなんて。それにやっぱり筆者の論旨とこのポイントはかみ合ってない。

とまあ細かいツッコミはあるが、筆者の論旨にもっとも共感できない点は、まずAjaxを「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」とイコールであると理由もなく決め付け、そして、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」のプログラミングには必ずしもHTML、Javascriopt、XMLは必要ない」とする点にある。そもそもこのブログ記事の欺瞞は、最初の決め付けにある。Ajaxは、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」なんかではない。

Aが非同期であることには異論はない。だから上の2点目にも異論はない。だがjaの部分は無視してはいけないのだ。なぜ、jaなのか。それは、たまたまプレ・インストールされているWebブラウザが大同小異で解釈できる唯一の実行環境だからだ。上の4と5(実は同じことをいっている気がするが)が本質であるのだとしたら、それは「今まではそうではなかったのにAjaxがそれを可能にしたから」であるはずだ。事実、今までは不可能だったように思えたIEとIE以外の両方で動く「Aja」なWebアプリケーション、上の(1)、(2)、(4)、(5)を満たすアプリケーションをjavascriptで書けることを、図らずもGoogleが世界に思い起こさせたからこそ、今のAjaxブームがあるのだ。「ja」があってこそのAjaxであって、jaを無視する議論はAjaxの説明になりえない。Ajaxは「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」などというチンケで「made up from the air」なマーケティング用語ではない。今そこにあるプラクティスを他人に説明するために便利なように後付けされた名前なんである。プラクティスが先。

メッセージングの部分に触れていないが、メッセージングなんてのは、AjaのAを実現するために利用できる唯一のプロトコルであるHTTPがメッセージングのためのプロトコルだったから、なんとなくそうであるように見えるだけ。JSONでやり取りされるデータが(まあJSONライブラリはいろいろあるにせよ)XMLで構成されるドキュメントと同じように「メッセージングっぽい」とは、僕には思えない。RPCでやり取りされる、暗号めいた、「わかるやつにしかわからない」データと変わらないでしょ。

XMLがAjaxの本質でないという点にはAgreed。でもそんなのみんな知っててあえてAjaxっていってるんでしょ?JSONとか使われてるじゃない。xを否定することがAjaxの本性を暴くことにはつながらないな。

そういうわけで、あのブログエントリで説明されているのはAjaxの本質でもなんでもない。また、非同期メッセージ型・Webアプリケーションの説明として正しいとも思えない。逆に筆者のほうが、Ajaxというプラクティスと非同期メッセージ型・Webアプリケーションというコンセプトを混同していて、Ajaxというプラクティスを前提にした議論を、非同期メッセージ型・Webアプリケーションというコンセプトの説明に持ってきているように読める。さらに、非同期メッセージ型・Webアプリケーションが「第二世代のウェブ・アプリケーションのアーキテクチャーの本質」だともいっているように読めるが、「第二世代のウェブ・アプリケーションのアーキテクチャ」とはそもそも何のことを言っているのかよくわからない。

そういうわけで、I disagree on the article. 「Ajaxの提唱者たちは、『HTML+Jascript+XMLを使ってウェブ・アプリケーションを作ろう』」と最初から主張している。「『非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーションを作ろう』という主張と」「一緒くたにして発信し」ているのはこの記事の筆者であってAjaxの提唱者たちではない。

それからこれは自分への戒めでもあるのだが、「本質」という言葉を使う人が物事の本質を語った事例は多くない。